土用-季節の変わり目-[2022年版]

土用(どよう)とは?

土用の丑の日、というのはよく耳にしますが、土用とはそもそも何なのでしょう。

土用は古代中国の陰陽五行説が由来しています。五行説は、全てのものは木・火・土・金・水の5つから成り立っているという思想で、季節については木=春、火=夏、金=秋、水=冬を象徴しています。季節は4つですので土が残ってしまいますが、実は土は「季節の変わり目」の象徴とされています。

 

季節は春から夏、夏から秋へと急に切り替わるものではありません。ゆっくりと少しずつ、次の季節へと変化していきます。その移行期間に当たるのが、土用です。
土用は「土旺用事(どおうようじ)」という言葉が縮まってできました。土旺用事とは、土の作用が強くなる季節のこと。植物の種から実ができるように、土は物を育成し、保護してくれる性質があります。そんな土の作用によって変化する季節の変わり目が土用なのです。

 

 

土用っていつのこと?

暦においては、土用は雑節のひとつで、季節の始まりである立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間が土用になります。それぞれ、春土用、夏土用、秋土用、冬土用といいますが、一般的に土用といえば夏土用の意味合いが強いかもしれませんね。

 

各土用の最初の日を土用の入り(どようのいり)といい、冬土用の最後の日は、立春の前日である節分になります。

土用の図。五行説だと1年を5で割るから、春、夏、秋、冬それぞれの日数と、 4回の土用の日数の合計が同じになるようになっているよ。

2022年の土用のいつ?

2022土用

 

 

土用には何を食べるの?

土用といえば「丑の日」のイメージですが、それは夏土用のこと。春土用は「戌」、夏土用は「丑」、秋土用は「辰」、冬土用は「未」の日に、それぞれの日の頭文字のつく食材を食べると良いとされていて、それらも五行説に由来しています。また、五行説では、春は青、夏は赤、秋は白、冬は黒と、季節ごとの色も決められており、季節の色と反対の色の食べ物を食べるのも良いとされています。なので、春は秋の色の白い食べ物、秋は春の色の青い食べ物を食べると良い、ということになります。

 

土用は季節の変わり目なので、体調にも変化が起こりやすい時期。そこで昔から、季節にあった養生法が行われていたのです。土用灸や土用針の他、食養生も行われていました。その季節にあった食材を取り入れて、健康的に、元気に過ごそうということですね。

 

土用の「戌」の日に、

「い」のつく食べ物・・・いちご、いわし、イカ、インゲン豆、芋、いなり寿司

白い食べ物・・・大根、しらす、豆腐、うどん、ご飯、お餅など

 

土用の「丑」の日に、

「う」のつく食べ物・・・うなぎ、瓜、梅干し、うどん、馬肉など

黒い食べ物・・・うなぎ、黒鯛、ドジョウ、シジミ、ナス、黒豆、黒砂糖、黒ゴマなど

 

土用の「辰」の日に、

「た」のつく食べ物・・・玉ねぎ、タコ、大根など

青(緑)の食べ物・・・青魚(サンマ、サバ、イワシなど)

 

土用の「未」の日に、

「ひ」のつく食べ物・・・ひらめ、ヒラマサ、ひじきなど

赤い食べ物・・・トマト、パプリカ、いちごなど

 

『雑節(ざっせつ)』 とは・・・
季節の移り変わりを掴むための特別な暦日のこと。中国で作られた「二十四節気」とは別に、日本の気候や暮らしの中から生まれた日本独自の季節の変化の目安となってきたものです。おもに農作業を行う人々の知恵や経験から生まれているようです。

詳しくはこちらから

 意外と知らないカレンダーのあれこれ 教えて!めくろう君(雑節について)

 

 

 

雑節は、日本人が作り出した季節の移り変わりを表わす言葉です。この他にも馴染み深い「土用」や「彼岸」などがあります。「節分」や「八十八夜」などは雑節とは知らずに季節の恒例行事として身近な存在になっていますね

 

 

季節に合った食材をバランス良く取り入れ身体を労わって、健康的に季節の変わり目を過ごそう!!土用に食べると良いとされる食材を探してみると面白いね!

めくろうくんのココがポイント!

 

 

 

 

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