読みもの
カレンダーができるまで vol.1 ーどんなカレンダーを作る?ー
2022.05.20 up
365の大切な今日を、暮らしの中でそっと教えてくれるカレンダー。 お気に入りのカレンダーと過ごす毎日は、暮…
365の大切な今日を、暮らしの中でそっと教えてくれるカレンダー。 お気に入りのカレンダーと過ごす毎日は、暮…
2022.06.20 up
365の大切な今日を、暮らしの中でそっと教えてくれるカレンダー。
お気に入りのカレンダーと過ごす毎日は、暮らしにちょっぴり楽しさや華やかさを与えてくれます。
たった12枚の紙かもしれませんが、そこには暦に関する深い歴史と英知、正確な暦情報を人々に届けるために奮闘するカレンダー会社の企業努力が詰まっています。
そんなカレンダーがどうやって作られているのか、ちょっと気になりませんか?
そこで、このサイトの案内人「めくろう君」が、名入れカレンダーをメインに製造・販売するカレンダー会社「株式会社にしばた」に潜入してレポートしちゃいます!
レポートは全6回の予定。カレンダーができるまでの道のりを一緒にお楽しみください♪
こんにちは!Calendia案内人のめくろうです。前回は、どうやってカレンダーのデザインを決めるのか、企画の現場をレポートしたよ。
めくろう調査員
前回のレポートはこちら!
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2022.05.20 up
365の大切な今日を、暮らしの中でそっと教えてくれるカレンダー。 お気に入りのカレンダーと過ごす毎日は、暮…
365の大切な今日を、暮らしの中でそっと教えてくれるカレンダー。 お気に入りのカレンダーと過ごす毎日は、暮…
さて、今回からはいよいよ実際にカレンダーを作る工程に突入!
今回の調査現場も引き続き製版課。印刷前のデータを作る工程を詳しくお届けするね!
普段みんなが何気なく見ているカレンダー。そこに記載されている暦の情報は、どうやって決まるのか知っているかな?
実は、日本における正式な暦を作っているのは国立天文台。太陽や月の位置、その他の専門的な事項から計算して翌年の暦を決めているんだよ。国民の祝日や二十四節気、月食や日食などの暦にまつわる情報を「暦要項」としてまとめ、毎年2月の官報で発表するんだ。
じゃあ、カレンダー会社は暦要項を見ながらカレンダーを作っているんだね!と思ったら、そうでもないみたい…?
第1回に引き続き、製版課の村上さんに詳しく話を聞いてみたよ!
ーどうやって正確なカレンダーを作るの?
(村上さん)
前回、私たちが作る名入れカレンダーは特殊なスケジュールで制作しているとお伝えしました。
2月はすでに翌年のカレンダーの印刷が始まっているので、2月に発表される暦要項を待っていたら生産が間に合いません。
(村上さん)
そこで、これまでの暦情報を元に計算をしたり様々な資料を調べたりして、自分達で暦情報の資料を作ります。この資料をベースにしてカレンダーのデータを作成することになるので、2〜3ヶ月くらいの時間をかけて、しっかりと精度の高いものを作り上げます。
(村上さん)
また、正確な暦情報としては日本カレンダー暦文化振興協会が監修した暦原本®️というものがあるので、暦原本が私たちカレンダー会社の手元に届いたら、自作の資料と相違がないかをしっかりと確認します。そうすることで、正確性を保っているんですね。
なるほど〜。そうやってできた正確な暦情報を使って、カレンダーのデータを作成しているんだね!
めくろう調査員
普段見ているカレンダーが間違っているなんて、思ったこともないはず。それくらい、カレンダーは正確であることが当たり前に求められているよね。
誤りや不備がないかをチェックする校正も厳しそうなイメージだけど、実際どうなんだろう?
ーカレンダーの校正ってやっぱり厳しいの?
(村上さん)
それはそれは厳しいですね(笑)カレンダーは暮らしや社会に直結していますから、間違いは許されません。日付、暦注(二十四節気や六曜などの情報)、行事などをそれぞれ入念にチェックします。
最低でも5名は校正するようにし、データ管理やチェック体制においても漏れがないように仕組みを色々と整えています。過去にはヒヤリとした経験もあるので、常に改善を重ねていますね。初回で20万冊ほど印刷するので、校了(印刷しても良い状態と判断すること)の時は吐きそうになるほど緊張します(笑)
ー注意が必要な間違いやすい箇所ってあるの?
(村上さん)
影玉(前月や次月の日付)というのがあるんですが、28日までじゃないといけないのに31日まであるとか、色が違っていたりとか、間違いが出やすい部分ではありますね。意識してしっかりと確認するようにしています。
校正の仕組みを整えて、何回も何回も入念にチェックすることで正確なカレンダーは作られているんだね!
厳しい校正を経てデータが完成すれば、いよいよ印刷。
印刷するために必要なのが「版」と呼ばれる薄い板。簡単に言えば、版画の版みたいなものだね。この版を出力するまでが製版課の仕事なんだって。
ここで、製版を担当している人にちょっと話を聞いてみよう!
ー普段の業務は?
(細川さん)
版の出力がメインです。サーバーにある印刷用のデータを確認して、専用のソフトで機械に出力指示を出します。出力された版は、データと相違がないか、キズや汚れがないかなど、別の方が検版を行う体制になっています。
ーどんなことを心がけているの?
(細川さん)
入社して一年なので、とにかくどんなことも気を抜かず、何度も確認をするようにしていますね。以前、版を機械にセットしたときに気づかず2枚重ねてしまったことがあり、機械がエラーを検知してくれましたがヒヤリとした経験があったんです。少し慣れてきた時こそ危ないので、絶対に確認は怠らないようにしています。
ー自分なりの工夫などはある?
(細川さん)
まだまだ教わることが多いので、メモ帳は常にポケットに入れて肌身離さず持っています。
教科書みたいに自分でノートにまとめてオリジナルのマニュアルにし、いつでも読み返せるようにしています。
ー今後の目標は?
(細川さん)
今はまだ業務に関する全てを把握できてはいないので、誰かに何か質問されたらちゃんと答えられるように、しっかりと知識をつけたいですね。製版課は素晴らしい先輩方ばかりなので、毎日出社が楽しみなんです。質問のしやすい空気を作って下さっているのも本当にありがたいです。尊敬している先輩方を目標に、これからも頑張っていきたいです!
とってもいい雰囲気の中で業務が行われているんだね。コミュニケーションが取りやすい風通しの良い環境も、いいものづくりには欠かせないね。細川さん、ありがとうございました!
めくろう調査員
さて、製版課の業務はここまで。出力された版は、工場で印刷機にかけられるよ。
次回は製造工場に潜入して、印刷や断裁について詳しく紹介するね!お楽しみに♪
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