2024.08.19 up

[季節を愉しむ一杯] 8月 -冷やしあめ-

移ろいゆく季節の中でほんの少し足を止め、その時その時に寄り添った一杯をゆっくり味わってみませんか?

 

季節をぎゅっと詰め込んだその味わい、香り、色彩が、慌ただしく過ぎ去る日々に彩りを添えてくれます。

 

旬の食材を使ったものや年中行事にまつわるものなど、暮らしの中で気軽に季節を愉しめるドリンクを毎月一杯ずつ紹介します。

 

 

 

 

8月の一杯「冷やしあめ」

 

冷やしあめ

 

立秋を迎えた8月半ば。

暑中見舞いは残暑見舞いに変わり、わずかに秋の気配が漂い始めました。

とはいえ、まだまだ暑い日が続きます。

引き続き熱中症に注意しながら、残りわずかな夏を満喫しましょう!

 

さて、今月の一杯は、関西の夏の定番ドリンク「冷やしあめ」。

麦芽水飴と生姜の搾り汁を煮込んで作ったシロップのようなもので、水や炭酸などで割っていただきます。

 

関西以外ではあまり見かけない冷やしあめは、江戸時代から夏の清涼飲料として京都を中心とした関西で親しまれていたそう。

生姜の産地である高知県の郷土食でもあるのだとか。

 

上品な甘さの中にピリッと生姜が効いていて、この時期の暑気払いにぴったりです。

少ない材料で簡単に作れますので、夏の疲れを感じ始めたらぜひ作ってみてくださいね。

 

用意するものは以下の通り。

・生姜 80g

・麦芽水飴 60g

・三温糖 200g

・水 300ml

 

麦芽水飴

麦芽水飴とは穀物を麦芽で糖化させた、自然な甘さの水飴です。

 

生姜

まずは、生姜をすりおろし、繊維と搾り汁にわけます。

 

生姜の繊維と水、三温糖を鍋に入れて火にかけます。

 

沸騰したら弱火で5分ほど煮詰めて火からおろし、キッチンペーパーなどで繊維を漉します。

 

冷やしあめ

繊維を取り除いたらまた鍋に戻し、 麦芽水飴と、最初に分けておいた生姜の搾り汁を加え、中火にかけます。

 

沸騰したら弱火にし、少しとろみがついてシロップ状になるまで煮詰めます。

灰汁は適宜取り除いてください。

 

冷やしあめ

保存容器などに移し、冷蔵庫で冷やせば完成です!

 

つめたーい水や炭酸水でお好みの濃さに割ってお召し上がりください。

生姜がしっかり効いているので、お子様向けには生姜を減らしたり甘みを足したりと調整しながら作ってみてくださいね。

 

ヨーグルトやアイス、かき氷などにかけるなど、他にもいろんな楽しみ方ができそうです。

 

すっきりとしてまろやかな甘みと生姜のスパイシーさがクセになる一杯。

残暑を乗り切るドリンクとして、ぜひお試しくださいね。

この記事をシェアする