節分(せつぶん)とは? 節分とは雑節のひとつ。 二十四節気で一年の始まりとされる立春の前日。 …
2025.02.01 up
福よ こいこい 縁起物 <2月>
日本には暮らしに根付いた「縁起物」がたくさんあります。
長い歴史の中で人々は、五穀豊穣、長寿、無病息災、商売繁盛、家内安全など、さまざまな願いや祈りを込めて「縁起が良い」とされるものを食し、飾り、身につけ、暮らしてきました。
その思いは今も大切に受け継がれています。
このコーナーでは、毎月季節にちなんだ「縁起物」をご紹介。
招福開運を願って、気軽に暮らしに取り入れてみてくださいね!
2月の縁起物① 福豆
2月になるとすぐに訪れる、春の始まりを表す「立春」。
季節が冬から春に変わる立春の前日のことを、“季節を分ける”という意味で「節分」と呼びます。
豆まきや恵方巻きでもお馴染みですよね。
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節分で「鬼は外、福は内」の掛け声とともにまくのが「福豆」。
大豆を炒って作る福豆は、香ばしい匂いと味わいがたまりません。
豆は「マメに働く」という意味が込められた縁起物ですが、「魔(ま)を滅(め)する」の音に通じるということで、「鬼は外、福は内」と唱和して魔を滅する魔除けの力があるともされています。
生の豆をまくとそこから芽が出ることがあり縁起が悪いということで、炒った大豆を使うのだそう。
一般的に桝に盛ることが多いですが、神様に酒や米をお供えする桝も神聖で縁起の良い道具とされています。福豆を桝に盛ることで、縁起の良さもパワーアップしてるというわけですね。
そんな福豆、豆まきが終わったら普通にいただいても良いですが、「福茶」にして味わうのもおすすめです。
福豆は年の数+1を食べると良いとされていますが、小さい子どもや豆の数が多くなってしまう高齢の方などはちょっと難しいですよね。
福茶を飲むことで同様のご利益があるとされているので、そんな方にもおすすめです。
福茶の詳しい作り方はこちらをチェック!
移ろいゆく季節の中でほんの少し足を止め、その時その時に寄り添った一杯をゆっくり味わってみませんか? 季節を…
福茶もとても縁起の良い飲み物です。
福豆に福茶、これでもかと縁起をかついで厄を祓い、一年の無病息災を願いましょう。
2月の縁起物② だるま
縁起物の定番として親しまれている「だるま」。
季節をとわず縁起物として扱われていますが、1月から2月にかけて特に街で見かける機会が増えている気がしませんか?
そう、受験シーズンの合格祈願です!
ということで、受験シーズン真っ只中の2月の縁起物としてご紹介します。
だるまにはモデルがおり、禅宗の開祖「達磨大師」という実在のお坊さんが座禅を組む姿をかたどったものと言われています。
達磨大師は修行で9年間座禅を行ったことで手足が腐ってしまったという逸話をもち、そこから手足のないだるまが生まれたそう。
達磨大師が赤い衣をまとっていたことから、だるま=赤となった説や、赤は魔除けの意味を持つため、だるまを赤く塗って悪いものを祓ったという説があります。
何度倒れても起き上がるだるまは豊作、大漁、商売繁盛の縁起物としてもお馴染みですが、達磨大師の不屈の精神から受験合格のお守りのような存在にもなっています。
願掛けとして目入れを行うこともありますが、その場合はまず願いを込めてだるまの左目を描き、願いが叶ったらだるまの右目を描き入れます。選挙の場合は順番が逆になるのだとか。面白いですね。
今年もたくさんの受験生が試験本番に向けてラストスパートの時期を迎えていることでしょう。
全ての受験生が実力を出し切れるよう、だるまを見かけたらそっと合格を祈っておきますね。
2月の縁起物③ 椿
2月から3月頃にかけて見頃を迎える「椿」。寒さと雪に耐えながら凛と咲く姿が美しい、冬の花です。
椿は古くから神様が宿る神聖な木として宮中行事や宗教行事に使われ、魔除けの力があるとされてきました。
また、長寿の縁起物でもあり、101歳と120歳の慶寿は「椿寿(ちんじゅ)」と言われ、「椿」の漢字が使われています。冬枯れせず生命力があることや、人魚の肉を食べ800歳まで生きたとされる、福井県若狭地方の不老長寿の伝説「八百比丘尼(はっぴゃくびくに)」が愛した木であったことが由来のようです。
一方で、花が首から落ちることから不吉だとされ、江戸時代には武士から忌み嫌われていたのだそう。
どちらの考え方を選ぶかは人それぞれですが、せっかくの気高く品のある美しい花ですから、縁起物として身近なところに飾りたいですね。
切花などで花を眺めるのもいいですが、椿の花がモチーフになったアクセサリーや小物、椿の実からとった椿油など、椿に関連するアイテムを日常に取り入れてみるのもいいですね。
古くから大切にされてきた日本の縁起物。
意識して暮らしに取り入れてみれば、なんでもない一日もちょっぴり楽しくなるかも?
縁起物のある暮らしで、どんどん福を呼び込みましょう♪