2025.04.01 up

福よ こいこい 縁起物 <4月>

日本には暮らしに根付いた「縁起物」がたくさんあります。

 

長い歴史の中で人々は、五穀豊穣、長寿、無病息災、商売繁盛、家内安全など、さまざまな願いや祈りを込めて「縁起が良い」とされるものを食し、飾り、身につけ、暮らしてきました。

その思いは今も大切に受け継がれています。

 

このコーナーでは、毎月季節にちなんだ「縁起物」をご紹介。

招福開運を願って、気軽に暮らしに取り入れてみてくださいね!

 

 

 

 

4月の縁起物① 桜

 

桜

 

冬枯れの山や庭が少しずつ芽吹き出し、桜前線が日本列島を北上中。

一年に一度、美しくも儚い桜の見頃を心待ちにする季節です。

 

古くから歌詠みでは花といえば桜。昔から人々に愛され続ける、日本の国花です。

ちなみに、日本中あちこちで見かける桜は「ソメイヨシノ」ですが、国花の桜は「山桜」。

日本に古来から自生してきた野生種の桜で、ソメイヨシノより少し遅れて、花と葉が同時に開くのが特徴です。

 

桜といえば、お花見。

かつての花見には、田(稲)の神様にその年の豊作を祈る意味合いがあったといいます。

桜が咲くのは田の神様が木に降りてきた印と考えられ、桜の咲き具合で秋の収穫を占っていたのだそう。

花が咲いている間は神様が宿っているということで、魔除けや邪気祓いの力があるとも言われています。

 

また、一斉に咲き誇る様から、豊かさや繁栄の意味が込められた縁起物でもあります。

 

春になると桜味のフードやドリンク、桜柄の小物など、春らしく気分もときめくアイテムがたくさん出回るようになるので、ぜひ取り入れてみてください。

塩漬けの桜が入った「桜湯」をおうちで作ってみるのもおすすめです。

 

桜湯

 

桜湯の詳しい作り方はこちらをチェック!

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4月は始まりの季節。縁起物の桜を眺め、桜味を堪能しながら、良いスタートをきりたいですね。

 

 

 

 

4月の縁起物② ツバメ

 

ツバメ

 

季節をこまやかに表現する七十二候。毎年4月5日ごろからの七十二候は「玄鳥至(つばめきたる)」です。

「玄鳥」とはツバメの異名で、海を渡るツバメが日本にやってくる頃を意味します。

 

七十二候について、詳しくはこちらをチェック!

 

暖かくなり、食物が豊富になる4月は建物の軒先などに巣を作り出す季節。

ツバメは人が暮らしやすい場所に巣を作って子育てをすることから、ツバメが巣を作る場所は人にも心地よく、人が集まってくるとされ、幸福や繁栄の縁起物といわれています。

また、ツバメは鬼門には巣を作らないという説も。

 

「ツバメが巣をかけると吉事がある」

「ツバメの巣が多いと繁昌する」

「ツバメが巣を作った家は火事にならない」

などの言い伝えも存在し、昔からツバメは幸せを運ぶ鳥として親しまれていました。

 

現実的にはツバメが巣を作ることは良いことばかりではありません。

フンの掃除や雛を狙った野鳥の問題などもあるでしょう。

巣作りを始めてから雛の巣立ちまでは、約2〜3ヶ月と言われています。現実問題と折り合いをつけながら、可能であれば雛の巣立ちまで温かく見守ってあげてください。

 

 

 

 

4月の縁起物③ 筍

 

筍

 

桜と同様、一年に一度のこの味を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。

そう、春が旬の筍です。

 

4月中旬ごろから土から顔を出しはじめ、食べ頃を見極めて収穫しないとあっという間に竹になってしまいます。

早いスピードでぐんぐんと成長する筍は、出世運や家運アップの縁起物。

また、天に向かってまっすぐ伸びることから、子どもの健やかな成長を願うともいわれています。

 

筍

 

おいしいだけでなく縁起もいいとなると、食べないわけにはいきませんね。

筍を使ったおすすめメニューには、筍ご飯、筍の木の芽あえ、若竹煮、天ぷらなどがあります。

みなさんは何がお好きですか?

 

ちょうど春土用が筍のおいしい時期にあたるため、季節の変わり目の養生食として新鮮な筍のパワーをいただくのも良いですね。

 

春土用についてはこちらをチェック!

 

すぐに食べない時は、水煮にして保存し、アレンジするのがおすすめ。

時期を逃さず、いろんな食べ方で筍を楽しんでくださいね!

 


 

古くから大切にされてきた日本の縁起物。

意識して暮らしに取り入れてみれば、なんでもない一日もちょっぴり楽しくなるかも?

 

縁起物のある暮らしで、どんどん福を呼び込みましょう♪

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