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[今月のRemind] 2月のカレンダー
2021.02.01 up
まだまだ寒さの厳しい2月の始まりです。2月のイベントといえば、節分やバレンタイン。大きなイベントは少ないとはいえ、4月か…
まだまだ寒さの厳しい2月の始まりです。2月のイベントといえば、節分やバレンタイン。大きなイベントは少ないとはいえ、4月か…
2021.02.18 up
2021年2月18日は、二十四節気の一つ、雨水(二十四節気についてはこちら)。降る雪が雨に変わる頃という意味です。雨水にひな人形を飾ると、いい人と結婚できるといわれています。平日に七段飾りを飾るのはなかなか大変ですが、余裕のある人はぜひ今日ひな人形を飾りたいですね。
子どもたちと一緒に飾りながら、「ひな人形はこういうものなんだよ」と教えてあげられると、子どもたちもより一層喜んでくれるかもしれません。ここでは、ひな人形の由来や込められた意味についてご紹介します。
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2021.02.01 up
まだまだ寒さの厳しい2月の始まりです。2月のイベントといえば、節分やバレンタイン。大きなイベントは少ないとはいえ、4月か…
まだまだ寒さの厳しい2月の始まりです。2月のイベントといえば、節分やバレンタイン。大きなイベントは少ないとはいえ、4月か…
3月3日は桃の節句、女の子の健康と幸福を願う「ひな祭り」です。そしてひな祭りの象徴ともいえるのが、ひな人形。豪華な五段飾りや七段飾り、雄雛と雌雛の一対を飾る親王飾りなどがありますが、そもそもなぜひな人形を飾るようになったのでしょう。
そもそもひな祭りは中国の慣しが起源となっており、中国では、邪気に見舞われやすい忌み日として3月初めの巳の日に、川で身を清めて邪気を祓う慣しがありました。それが日本に伝わり、和紙などで作った人形(ひとがた)に穢れを移して川に流す「流しびな」という形で定着。「雛(ひな)」には小さいという意味があり、小さな人形のことをさしています。また、平安時代の公家の幼い女の子たちは人形遊びをして過ごしており、「雛(ひいな)遊び」といわれていました。
3月初めの巳の日に行われる「流しびな」の風習と、女児の「雛遊び」が混ざりあい、江戸時代には「雛遊び」は3月の節句行事となりました。徐々に人形を飾り楽しむことを目的とした人形祭りの要素を強めていき、「ひな祭り」という形に発展し、人形を飾り女児の誕生と健康を祝う行事になっていったといわれています。
ひな人形は最初は豪華絢爛なものではなかったといいます。室町時代のひな人形は、まだ人形(ひとがた)の名残をとどめていましたが、江戸時代以降、座り雛が登場し、頭や装束の専門職人も現れ、どんどん豪華になっていきます。
ひな人形は平安宮中の天皇陛下と皇后陛下の婚礼の儀式を模して作られおり、現在のような座り雛は江戸時代末期からで、徳川家康の孫で、天皇家に嫁いだ東福門院和子が娘のために作ったものがはじまりとされています。娘・興子はわずか6歳にして天皇に即位することになってしまい、娘が美しい花嫁となり男性と添い遂げることはもう叶わないことに悲しみ、その思いを、夫婦がひな段に並んで座る人形に託したといわれています。今の段飾りの源流はここにあるようです。
このように、ひな人形には、親の「娘に幸せな結婚をして欲しい」という願いが込められています。また、人形は人の身代わりとなり厄を引き受けてくれるものとされていますので、人形を飾ることで、娘が厄に見舞われず健康に成長しますように、という願いも込められています。女の子が誕生するとひな人形を贈るのは、こんな意味が込められているからなのですね。
婚礼の儀式を模しているので、とても華やかなひな人形。七段飾りを例に、人形や道具などの意味を紹介します。
一段目の男女の人形は天皇陛下と皇后陛下を象徴しています。並べ方は地域によって異なり、京びなでは右に雄びな、関東びなでは左に雄びなとなっています。
官女は宮中に仕えている女官です。真ん中の女官は盃を持ち、左右の女官は銚子を持っています。
能の「囃子方(はやしかた)」の5人で、楽器を持って結婚式を引き立てています。左から、太鼓・大鼓・小鼓・笛・謡となっています。
随臣とは位の高い官人で二人一組となっており、右大臣と左大臣の二人が結婚式を護衛しています。右の左大臣は老人で最高位の官人、左の右大臣は左大臣の次の位の官人で若者です。間には御膳と菱餅が置かれます。
仕丁は宮中の雑用係で、庶民によるボランティアのようなものです。掃除道具もしくは外出時の道具を持っています。表情は、泣き顔、怒り顔、笑い顔をしており、子どもが表情豊かに育つようにという願いが込められているのだそう。
たんすや長持、鏡台、裁縫箱、食器、お化粧道具などの嫁入り道具です。
御輿入れ道具とは、駕籠(かご)や御所車などの高貴な人が乗る乗り物です。六段目の嫁入道具と七段目の御輿入れ道具は、置く順番に決まりはないようです。
右側に「左近の桜」、左側に「右近の橘」が置かれ、どちらも宮廷の門にあたります。桜は魔よけや邪気払いのため、橘は冬に花が咲くことから、不老長寿の木としてあがめられていたそうです。
一般的には3月3日のひな祭りの2、3週間位前までには飾るものとされています。都合のつく日やお日柄のいい日を選んでもいいですし、二十四節気のひとつ、雨水(毎年2月18、19日頃)に飾ってもいいですね。
雨水に雛人形を飾ると、良い縁に恵まれ、良い人と結婚できると言われています。雨水は、雪や氷が解けて水になり、雪が雨に変わることで、水が豊かになる時期です。厄を人形に移し水に流すという慣しが由来になっているひな祭りなので、水とは深い関係にあり、また、水の神様は子宝の神様とされていたことなどから、良縁に恵まれるといわれるようになったようです。
ひな祭りが過ぎた翌日には、ひな人形の片付けをしましょう。ひな祭りを過ぎてもひな人形を飾っていると「お嫁に行き遅れる」なんて言い伝えもありますが、根拠は無いようです。実際のところ、早くひな人形を片付けさせるための口実であったとも言われています。ただ、ひな祭りは厄を祓う行事でもあるので、それもあってなるべく早くに片付けるようになったのではないかといわれています。
せっかく出したひな人形、もう少し眺めていたいという方もいるかもしれません。そんな時は、お内裏様とお雛様を後ろに向かせるといいといいます。後ろを向かせることで、「おやすみになられている」とか「おかえりになった」という意味になり、ひな祭りは終わった、ということにするそうです。
最近では住まいもコンパクトになり、大きなひな人形を飾るスペースがない家も多く、七段飾りを飾るところは少ないかもしれません。親王飾りでコンパクトに飾ったり、インテリア性の高いシンプルな人形や小さな可愛らしい人形を玄関に飾ったりするのも人気です。どんな人形でも、我が子が健やかに育って欲しいと願う親心は同じですね。我が子の幸せを願いながら、楽しんでひな人形を飾りましょう!