2022.07.06 up
どんな願いごとを書く?子どもと一緒に七夕飾りを作ろう![親子のための今月のRemind]
7月7日は七夕です。
織姫と彦星が年に一度だけ天の川を挟んで会えるという、中国の「星合の伝説」は有名ですよね。この伝説と、日本書紀に登場する日本の「棚織津女(たなばたつめ)」の伝説が結びついて、日本の七夕行事として定着したと言われています。
短冊に願いごとを書き、笹竹に吊るすのは日本だけの習慣。
最近は立派な笹竹を軒先に飾る家庭は少ないかもしれませんが、せっかくの季節の行事なので子どもたちと一緒に満喫したいですよね。
今回は折り紙を使った簡単な七夕飾りの作り方を紹介します。造花の笹を使って、室内にも気軽に飾れる七夕飾りを作ってみましょう!
七夕飾りを作ろう!
本物の笹竹を用意して立派な飾りを作るのは、それなりに手間がかかります。笹竹を入手するのも大変ですよね。
ここでは、現代の住宅事情にもあったミニサイズの笹竹で、子どもでも簡単に作れる飾りを紹介します。
まずは笹竹を用意しよう
成長スピードの早い筍の姿から、竹は生命力の象徴とされています。また、真っ直ぐに伸びることから、願い事が真っ直ぐに天に届くようにとの意味を込めて、笹竹に短冊を結ぶようになりました。
昔は七夕前になると竹売りが立派な竹を売って回ったと言いますが、今は見かけません。花屋に可愛いサイズのものが並ぶこともありますが、実は100円ショップでも購入できるんです。今回は、造花で扱いやすく、コンパクトな100円ショップの笹を使用します。
100円ショップは季節のイベントグッズも豊富で助かりますね!
五色短冊
短冊に願い事を書くのは、乞巧奠(きこうでん)という、女の子の手芸の上達を願う古代中国の七夕行事に由来しています。
奈良時代に日本に伝わると、機織り、裁縫、琴や書道の上達を願う行事となり、室町時代には梶の葉に歌を書き笹竹に結びつけ、字の上達を願いました。江戸時代になると、梶の葉ではなく短冊に願い事を書くようになりました。
短冊には、古代中国の五行思想に基づく五色が用いられました。世界の五大要素である木・火・土・金・水を、緑、赤、黄、白、黒(紫)の五色であらわしています。
緑、赤、黄、白、黒(紫)は全て一般的な折り紙に揃っていますね。3等分くらいの幅で切って短冊型にし、願い事を書きましょう。
菱飾り
菱形は星を表しており、それが連なることで天の川をあらわしていると言われています。
折り紙を適当なサイズの正方形に切り、糊で貼り合わせます。色はお好きな色で構いませんが、五行思想に則った五色を使ってもいいですね。
提灯
提灯の灯りによって短冊に書かれた願い事が読みやすくなるように、という意味が込められています。
(1)折り紙を半分におります。
(2)開いている方の端を、少し折り返して、また戻します。
(3)折りスジの位置まで、ハサミで切り込みを入れます。
(4)開いて筒状にして糊付けし、形を整えます。
吹き流し
織姫の織り糸をかたどったもので、長寿を願うと言われています。
(1)折り紙の上端を少し折り、その位置までハサミで切り込みを入れます。
(2)折った部分を戻し、筒状にして糊付けします。
星飾り
願いが星に届くようにとの意味が込められています。
(1)折り紙を三角になるように半分に折ります。
(2)写真のように、左右を折ります。
(3)さらにもう一度、左右を内側に折ります。
(4)写真の位置をハサミで切ります。
(5)切り離した下の部分を開くと星が完成。
天の川
七夕行事の象徴でもある天の川は、七夕飾りに欠かせませんね。
(1)折り紙に6等分の折り目をつけます。
(2)蛇腹に折りたたみ、赤い線の部分に切り込みを入れます。
(3)開きます
(4)切り込みが広がるように、上下に引っ張って形を整えます。
あみ飾り
投網をかたどったもので、豊漁や豊作を願います。
(1)折り紙を半分に折ります。
(2)さらに半分に折ります。(右と下が開いている状態です)
(3)写真のように線を書き入れ、ハサミで切り込みを入れます
(4)一度開いてから、左右に引っ張って形を整えます。
梶の葉
ひろびろと広がる梶の葉は、神様に食物を供えるための器だったことから、神事の葉とされてきました。短冊の前身でもあり、室町時代には、梶の葉に歌を書いて歌や文字の上達を願いました。
(1)折り紙を三角に半分に折り、写真のような図を書きます。
(2)ハサミで切りぬき、開けば完成です。
ひょうたん
雨乞い、豊作祈願の意味が込められています。
(1)折り紙を三角に半分に折り、写真のような図を書きます。
(2)ハサミで切りぬき、開けば完成です。
笹がコンパクトなので、短冊以外はすべて7.5cm角の折り紙を使用しました。笹の大きさとのバランスを見ながら、ちょうどいいサイズの折り紙を使用してくださいね。
あとは、笹に飾り付ければ完成です!
フラワーベースに入れてダイニングテーブルに飾れるコンパクトさがいいですね。いつでも見えるところに飾ることで、子どももうれしそうです。
七夕飾りはいつ飾る?
七夕は、本来6日の夜から7日の朝にかけての行事です。七夕飾りは6日の夕方に飾り、7日の朝には取り払って、その後川や海に流していました。
現代は、川や海に勝手に流す訳にはいかないので、自治体のルールに沿って処分してください。地域の神社で焚き上げてくれるところもあるようです。
覚えておきたい「伝統的七夕」
本来の七夕は、旧暦の7月7日。私たちが今使っている新暦の7月7日は梅雨であることが多く、なかなか天の川を見ることができません。そのため、国立天文台では2001年から「伝統的七夕」を定めるようになりました。
二十四節気の一つ、「処暑」を含む日かそれよりも前で、処暑に最も近い朔(さく=新月)の瞬間を含む日から数えて7日目が「伝統的七夕」の日なのだそう。
ちなみに、2022年は8月4日になります。夜空を見上げてみると、天の川を見ることができるかもしれませんね。
さいごに
今回は、簡単な七夕飾りの作り方をご紹介しました。
いつもの折り紙遊びの延長で簡単に作れる飾りばかりなので、ぜひ子どもたちと一緒に作ってみてください。それぞれの飾り込められた意味も説明してあげると、七夕という行事への理解がより深まるかもしれませんね。
子どもたちがどんなお願いごとをするのかも、親としては楽しみの一つ。
ぜひ子どもたちと一緒に、季節の伝統行事を楽しんでくださいね♪