2022.07.28 up
涼しげな夏の音色を楽しもう♪ 陶ふうりんの絵付けにチャレンジ![親子のための今月のRemind]
涼しげな音色が涼を運んでくれる風鈴。日本の夏の風物詩です。
風鈴といえばガラスのイメージが強いかもしれませんが、鉄器、陶器など素材は様々で、南部鉄器の南部風鈴(岩手県)のように伝統的な風鈴が存在する地域も。
Calendiaを運営する「株式会社にしばた」のある福井県では、越前焼の風鈴が近年話題になっています。
「越前焼の風鈴ってどんなもの?どんな音がなるの?」と気になった当スタッフ。
実際に行って確かめてこよう!と、開催中の「陶ふうりん」のイベントに行ってきましたので、
少しでも涼をお裾分けするべく、その様子をレポートしてみたいと思います!
親子で「陶ふうりん」の絵付けにもチャレンジしたので、その様子もあわせてお届けしますね♪
越前焼の「陶ふうりん」って?
あっという間に梅雨が明け、溶けそうに暑い7月半ば。
訪れたのは、福井県越前町の越前陶芸村内にある「越前古窯博物館 旧水野家住宅」。
【西日本最大 越前焼『陶ふうりん』 三千の音色♪】というイベントが開催中です。
会場となっている古民家に足を踏み入れてみてびっくり!廊下や縁側、中庭などに、ものすごい数の風鈴が吊るされています。これらは全て越前焼でできた「陶ふうりん」。その数なんと約3,000個!
これだけの数なので、風がと吹くと一斉に響く音色もなかなかの迫力。でも澄んでいてとってもきれいな音色で、不思議と心地いい…。
さて、ここ福井県越前町は、平安時代末期から800年以上続く「越前焼」の産地。日本を代表する6つのやきもの「日本六古窯(にほんろっこよう)」の一つで、瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前とともに日本遺産にも登録されています。
素朴でぬくもりがあり、頑丈な作りが越前焼の特徴です。
そんな越前焼に使われる土には鉄分が多く含まれているため、越前焼の陶ふうりんは金属のような澄んだ音色なのだそう。
土が音色に影響するなんて、とても興味深いですね。
越前焼の陶ふうりんは、10年ほど前にとある越前焼の作家さんが作り始めたのをきっかけに、産地全体としても作るようになったそう。2019年から展示イベントを始め、陶ふうりんの数は年々増えているようです。
陶ふうりんは一つ一つ手作りで、一つとして同じものはありません。会場のスタッフさんの話によれば、作るのはとても難しく、厚みや大きさ、形、紐の長さの微妙な違いで音色が変わってくるのだとか。ちゃんと音を響かせることがそもそも難しいのだそう。
風鈴といえば、ガラス製で金魚の絵が描いてあって…。そんなイメージが強かったのですが、ここにある風鈴を見ていると「風鈴ってこんなに自由でいいんだ!」と驚きます。
舌(ぜつ)と呼ばれる、風鈴の頭の中にあるパーツは、個性的な形のものも多く、作家さんたちのこだわりが伺えますね。
短冊だって、短冊の形にこだわる必要はないんだな、と目から鱗でした。
越前焼という伝統的なやきものでありながら、令和のこの時代にかえって新鮮に感じられる陶ふうりんの数々。
音色に癒やされるだけでなく、見ているだけでもワクワクする、そんなイベントでした!
ちなみに、気に入ったものは購入もできますよ。
陶ふうりんの絵付けにチャレンジ!
さて、同じく越前陶芸村内の「福井県陶芸館」では、陶ふうりんの絵付けをしてオリジナルの風鈴を作ることができるとのこと。
エアコンに慣れた我が家の子どもたち…。
たまには窓を開けて、風鈴の音色に涼を感じ取る日本の伝統的な夏を体感してもらいたい!ということで、子どもたちと絵付けに挑戦してみることにしました。
では、世界に一つだけのマイ風鈴作り、スタート!
陶ふうりんのパーツを用意しよう
まずはパーツを準備します。色や形もたくさん用意されているので、好きな組み合わせでオリジナルの風鈴を作ることができます。
「頭」や「外見」と呼ばれる土台の部分。同じように見えて、よく見ると少しずつ大きさや形が異なります。もちろん音色も変わってきます。
こちらは「舌(ぜつ)」と呼ばれる、音を鳴らすための重要な部分。ハート型のものや花びら型に切り抜かれたもの、模様の入ったものなど、たくさん種類があって迷ってしまいます。
こちらは舌に吊るす「短冊」。優しくて日本らしい色合いがおしゃれですね。長方形と正方形があります。
それぞれのパーツから好きな組み合わせを選んで、自分だけの風鈴を決めます。「どうする?迷っちゃうな〜」「ぼくこれにする!」と子どもたち。
パーツを決めたら、舌に短冊を結び、スタッフさんが一度組み立てて音がなるかをチェックしてくれます。組み合わせによって音色が変わるので、好きな音色で決めるのもいいですね。
さて、これでパーツの準備ができました。次はいよいよ絵付けにチャレンジ!
絵付けをしよう!
風鈴の頭に、アクリル絵の具や油性マジックを使って自由に絵付けをします。
普通の画用紙とは一味違う風鈴という特殊な形のキャンバスに、子どもたちはどんな絵を描くのかな?
土台の水色を空に見立てて、海を描いているのだそう。なるほど〜!
「どうしよっかな〜何色がいいかな〜」と悩みながら、慎重に描き進めています。
絵の具はドライヤーの冷風でそっと乾かします。
お互いにちょっかいを出し合いながらも楽しそうに絵付けしていました。
組み立てよう!
2人とも納得のいく絵が描けたよう。最後は風鈴の組み立てです。
舌についた紐を頭に通し、上から木のビーズを通して丸結びをします。
あとは吊るすための輪っかを作れば完成です!
「どんな音かな?早くどこかに吊るしたい!」と自分だけの風鈴に大喜び!
オリジナル陶ふうりんの完成!
我が家の兄弟が作った陶ふうりんの完成形はこちら。それぞれの個性が出るのも面白いところですね。
家に帰って早速吊るしてみました(当日に持ち帰れます!)。チリンチリンと涼しげな音に癒やされます。
子どもたちも「これぼくが作ったんだよね」と眺めては満足そうにしていました。
夏休みのいい思い出になったかな?
さいごに
今回は、越前焼の陶ふうりんイベントと、絵付け体験の様子をお届けしました。
風鈴のイベントは全国各地でも開催されています。今の季節だけのイベントですので、日本らしい夏の音色を聴きに、お近くの方はイベントに出かけてみてはいかがでしょう。
絵付け体験などがあれば、夏の思い出作りにぜひ親子でチャレンジしてみてくださいね♪
今回訪れたのはこちら
場所: 越前古窯博物館 旧水野家住宅
期間:2022年6月18日(土)〜 9月4日(日)
時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
料金:一般300円、未就学児 無料
https://www.tougeikan.jp/toufurin2022.html
場所:福井県陶芸館 陶芸教室
期間:2022年6月18日(土)〜 9月4日(日)
料金:1,500円
※先着600個限定